約二億円に上る生活保護費詐取事件で、札幌地検は二十九日、詐欺罪で滝川市黄金町東三、無職片倉勝彦(42)、妻の同片倉ひとみ(37)の両容疑者ら四人を起訴した。立件した被害額は当初の逮捕容疑の百五十万円から約二億六百万円にまで膨らんだ。また、地検の調べで、片倉夫婦がタクシー会社から受け取ったバックマージンは、不正受給の始まった二○○六年三月から○七年十一月までで約九千五百万円と判明した。
このほか、起訴されたのは札幌の介護タクシー会社役員板倉信博(57)、元社員小向敏彦(40)の両容疑者。
起訴状によると、片倉勝彦被告らは共謀し、高額の収入があるのを隠して、○六年十一月から○七年十一月にかけて、滝川市から介護タクシー料金約二億二百十万円と生活扶助費約三百九十万円をだまし取った。
地検は、約九千五百万円のマージンのうち、マージンが各月の定額となった○六年十一月以降に受け取った約七千四百万円を収入と見なし、この間に夫婦が受給した生活保護費二億円超を立件した。
また、タクシー会社の配車記録などから、介護タクシー代の架空請求が裏付けられたのは○六年十二月から○七年十一月までの計百三十三回分で、総額約三千四百万円に上った。
昨年十一月、道警が夫婦らを逮捕した際の容疑はタクシー代百五十万円の架空請求だったが、地検はずさんな審査をした滝川市の被害認識などに疑問を呈し、処分保留とした。
しかし、その後、夫婦がタクシー会社からマージンを受け取っていたことが判明。巨額の生活保護費が遊興費などに充てられたことへの世論の強い批判も受けて、道警は地検と協議し、タクシー代の「カラ請求」容疑ではなく、生活保護費受給資格を偽り、巨額の公金を詐取した容疑で再逮捕に踏み切った。
今後の捜査は暴力団に上納していた金の実態解明と、不正受給が暴力団を背景にした組織犯罪でなかったかの判断に移る。
(北海道新聞より引用)
0 件のコメント:
コメントを投稿