3月末で札幌に全面移転する北海商科大北見キャンパスで16日、最後の卒業式が行われる。既に大半の学生が札幌に移り、残っているのは4年生約40人のみ。「北見にいたからこそ、学べたことがある」と学生たちは4年間の思い出を語った。
大学側が、北見から札幌への移転を初めて学生に伝えたのは二〇〇四年四月。入学式の席上だった。北見工業高出身の井川善之さん(22)は「何を言っているのかわからなかった。新生活を期待していただけに驚きました」と当時を振り返る。
同大の前身である北海学園北見大が開学したのは一九七七年。北見市と地元経済界が誘致し、市は土地購入や校舎建設費など約二十五億円を拠出したが、大学側は学生数の減少に悩んだ末、北見からの撤退を余儀なくされた。
〇六年四月からは北海商科大北見キャンパスへの名称変更に伴い、後輩たちは札幌の本キャンパスに移籍。井川さんたちの学年は四年生時に、移籍するかどうかを選択することとなった。井川さんは「札幌に移れば、就職活動も楽になる。でも、慣れ親しんだ北見を離れたくない」と北見に残ることを決めた。
人数が減っていくとともに学校に顔を出す友人の数も少なくなり、「寂しい思いをすることもあった」。しかし、北見でのボランティア活動やアルバイトでは、将来を決めるきっかけとなった出会いもあった。
春からは紋別市で消防士。「さまざまな活動を通じ、お世話になった方々にお礼ができた。北見に残って良かった」と誇りを持つ。
美幌農業高出身の西村渉寛(たかひろ)さん(22)も北見での生活を選んだ一人。「少人数だからこそ、先生たちがマンツーマンで指導してくれた。多くの人のサポートに感謝しています」と悔いはない。
「北海商科大としての実績をつくるのは僕たち卒業生。キャンパスが無くなっても、ここで学んだ学生として、恥ずかしくない社会人になりたい」。井川さんと西村さんは大学で得た財産を守ろうと誓っている。
(北海道新聞より引用)
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